ごあいさつ

ごあいさつ

機関誌への投稿促進、若手研究者奨励そして日韓セッションの充実

日本国際経済学会 元会長 田中 素香

今後2年間にわたって日本国際経済学会の会長として活動することとなりました。本学会は「国際経済の理論、政策、実情に関する研究およびその普及をはかることを目的」として1950年4月に創設され、以来、幾多の会員のご努力によって、輝かしい実績をあげてまいりました。その伝統を引き継ぎ、微力を尽くして参る所存ですので、会員の皆様のご支援をお願い申し上げます。私たち新しい理事会に課されている任務は、全国大会や支部における研究活動の活発化という基本課題と並んで、次の3点にあると考えております。

第1に、英文・邦文双方の機関誌への投稿促進ということです。昨年度から、英文誌と邦文誌に分け、双方に投稿論文を掲載することになりました。しかし投稿論文数が少なく、改革の目的は十分に果たされておりません。小島清賞優秀論文賞はこれら2つの機関誌に掲載される論文を非常に重視しております。多様な研究分野からの積極的な投稿を期待しております。

第2に、これからの本学会を担う若手研究者の研究活動の奨励と支援です。小島清賞優秀論文賞は若手研究者の研究の発展を目的の一つとしております。関東支部では平成18年の支部総会の折に「院生セッション」を設定したところ、3つのセッションで8人が発表し活発な討論が展開されるなど、盛会となりました。このような試みを全国大会や支部の大会で追求してみるのも一法かと思います。

第3に、日韓セッションの積極化があります。韓国国際経済学会と当学会によるこのセッションはすでに10年を超える歴史を刻んでいますが、東アジアの経済統合や東アジア共同体など両国の研究者が共通して関心を持つテーマが重要になっています。これまでの交流の積み重ねによって近年意見の交流も率直で内容深いものとなっています。東アジアのOECD加盟国、民主主義国としても、両国の連携は非常に重要になっています。会員の皆様が日韓両学会の交流に積極的に参加してくださることを強く希望しております。

2006年11月16日

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