ごあいさつ

ごあいさつ

学会活動のさらなる活性化に向けて

日本国際経済学会 元会長 木村 福成

日本国際経済学会は、今年で創立60 周年の長い歴史と輝かしい伝統を誇る学会です。そもそも学会とは、学会員の皆様の研究・教育活動に資するインフラ・サービスを供給することが任務と心得ております。皆様のお力を借りながら、学会活動をさらに活性化していきたいと考えています。

我々の学会は、経常収入のほとんどを会員からの会費に依拠しつつ、会員の創意をもとに、活発な活動を展開しています。全国のみならず、関東・中部・関西の各支部単位でも、さまざまな催しが企画されている点も特徴的です。外部からの無理な資金調達に汲々とせず、機動的な体制を維持することは、現在のような経済社会情勢の下では賢い選択だと思います。これからも、張り切りすぎずに身軽な体制を続けつつ、さらに会員の皆様のお役に立てるような場を提供するために何ができるか、工夫をこらしていきたいと考えています。

当面、次の3つの側面を手がかりに、少しずつ試行錯誤していきたいと思います。
第1 は、学会員相互の研究活動に関する情報共有の強化です。たとえば、学会ホームページには学会員が企画する各種シンポジウム等のお知らせを載せていますが、こうした情報共有をもっと活発にして、さまざまな学術交流のお手伝いができたらと考えています。また、和英双方の学会誌は、皆様の努力にもかかわらず、投稿論文数がなかなか増えない状況から抜け出せていません。どうすればもっと活性化できるか、一部で話題にのぼっている電子ジャーナル化の可能性も含め、考えていきます。

第2 は、学会活動への若手研究者・大学院生のより一層の積極的参加です。小島清賞に続いて45 歳以下の研究者を対象とする特定領域研究奨励賞(小田賞)が新設されることは大変喜ばしいことです。それに加え、大学院生等にもっと積極的に参加してもらうため、全国大会におけるポスター・セッション導入なども検討してみます。

第3 は、学会活動の国際化です。我々の学会は「国際」と銘打っている割にはややドメスティックな感じも否めません。日韓の学会交流は長く続いていますし、全国大会で英語セッションを設けるなど、いろいろ工夫を凝らしてはいますが、お金をかけずともまだやれそうなことがあるように思います。春の全国大会における60 周年記念事業を皮切りに、機会を捉えて他の学会・機関等との連携も図りながら、何ができるか、考えていきたいと思います。

その他、いろいろとお考えのところがありましたら、是非ともご連絡ください。すぐにできることとそうでないものがあるでしょうが、できるだけフットワーク軽く前進していきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いします。

2011年1月7日

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