ごあいさつ

ごあいさつ

コロナ禍でも創意と工夫で学会活動を

日本国際経済学会 前会長 中本 悟

古沢前会長からバトンを引き継ぎました。2020年1月にわが国で最初の新型コロナウイルス感染症(Covid-19)の症例が発表されたあと、時を置かずに非常事態宣言により人々の移動や行動が大きく制約され、それに伴って需要の突然の削減と景気の落ち込みが続いています。また身近なところでは、大学の授業などが一斉にオンライン化されました。

 学会では、これまで各種研究会や全国大会は対面を基本としてきたので、このコロナ禍のもとで活動や運営に困難が生じていることは周知の通りです。しかし、私たちには長年の学会活動で築き上げてきた会員のネットワークという資産があり、そして何よりも研究のさらなる展開を図りたいという会員の情熱があります。それがある限り、ある期間、対面で会合ができなくてもお互いに響き合うような協力態勢のもとで活動ができています。学会の各分野の活動を支えていただいている役員をはじめとして会員の皆さんに改めて感謝いたします。

コロナ禍をきっかけとしたオンラインによる研究交流ですが、一方では時間や費用を節減して学会の研究活動に参加できるようになったのは利点です。また容易に外部や外国との交流もできるようになります。九州大学主催の2020全国大会の共通論題の報告は、その動画録画が一般に公開されました。今後もICT(情報通信技術)を利用して、学会の情報発信や外国との交流を促進していきます。

このようにオンラインではありますが、会員の協力態勢によって学会運営は行われています。しかし、その基礎となる会員相互のネットワークはこれまでの対面を通じて蓄積されたものです。それだけにオンラインの利点とともに対面の価値を痛感するところです。やはり新しいことを企画・決定するには、対面によって生まれる熱量が必要です。その日の早からんことを願うばかりです。

会員相互の協力のもと、創意と工夫によってこのコロナ禍を乗り越える学会活動を進めていきましょう。

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