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妹尾裕彦・田中綾一・田島陽一編『地球経済入門―人新世時代の世界をとらえる』法律文化社、2021年

2021.03.29

 このたび、『地球経済入門―人新世時代の世界をとらえる』(法律文化社)を刊行いたしました。編者・分担執筆者の9名全員が日本国際経済学会の会員である本書は、世界経済論や国際経済学のテキストであり、国際貿易、国際金融、国際開発といった、この分野の多くの教科書が扱っている内容を、もちろん取り上げています。他方で、今日の人類の経済活動が、その土台としている地球環境に取り返しのつかないダメージを与えつつあり、自らの生存基盤を揺るがしているという問題を真正面から検討するという、類書にない特徴を備えています。さらに、標準的な議論を踏まえつつも、その枠だけに囚われず、国際経済の各分野において独自の踏み込んだ議論を展開しています。ぜひ一度お手に取っていただき、この点においても類書との違いを感じていただければと思います。

詳細(出版社HPより)
 地球と人類の持続可能性が問われる人新世時代。地球上の経済活動を人類史的および根源的観点から捉えた世界経済論のテキスト。経済事象の羅列や説明だけでなく、事象に通底する論理や構造、長期的趨勢の考察によって〈世界〉を捉える思考力を養う。
https://www.hou-bun.com/cgi-bin/search/detail.cgi?c=ISBN978-4-589-04123-4

目次
第1部 地球経済を概観する
 第1章:地球経済をどう見るか―持続可能な世界への長い道のり
 第2章:途上国と先進国―経済格差の縮小と拡大
第2部 国境を越える経済活動を学ぶ
 第3章:国際貿易・投資の実態と貿易の基礎理論―国境を越える経済取引をとらえる
 第4章:国際貿易ルールと世界経済秩序―自由・無差別・多国間主義はどこへ
 第5章:国際マネーフロー入門―国際収支と対外資産負債残高の読み方
 第6章:国際マネーフローを支える仕組み―外国為替、国際決済と国際通貨体制
 第7章:地球経済の中の途上国―貧困削減と経済成長はどのように進むのか
 第8章:途上国の開発戦略と開発の歪み―成長至上主義の罠からどう脱却するか
第3部 主な国・地域の経済を学ぶ
 第9章:グローバル化と米国経済―消えるアメリカン・ドリームと広がる格差
 第10章:グローバル化と中国経済―「世界の工場」への道程とその今後
 第11章:グローバル化とEU経済―21世紀におけるEUの動揺

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